2025年4月号|特集 シュガー・ベイブ

⑦すてきなメロディー|『SONGS 50th Anniversary Edition』全曲解説

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解説

2025.4.9

文/油納将志


「すてきなメロディー」 
words by 伊藤銀次、大貫妙子、山下達郎
music by 大貫妙子、山下達郎


シンプルなメロディラインと繊細なアレンジメントがバンドの多面性の一端を示す


 シンプルなメロディラインと繊細なアレンジメントが特徴的で、シュガー・ベイブの多面性の一端を示す重要な1曲。『SONGS』の中でも特に静謐な空気感を醸し出すこの楽曲は、アルバム前半の都会的なアップテンポな楽曲群と後半の内省的な楽曲群をつなぐ架け橋のような役割を果たしており、その配置にも大滝詠一のプロデューサーとしての慧眼が感じられる。音楽的には比較的シンプルな構成ながら、間奏で展開されるコーラスワークはシュガー・ベイブの真骨頂と言えよう。