2025年3月号|特集 奥田民生 29-30
⑮FLYING KIDS『HOME TOWN』|『29』『30』時期の邦楽ロック in 1995
レビュー
2025.3.24
FLYING KIDS
『HOME TOWN』
1995年11月1日発売
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01. HOME TOWN
02. 暗闇でキッス~Kiss in the darkness~
03. ガードレールにもたれて
04. とまどいの時を越えて
05. 愛してる
06. Christmas Lovers
07. 森の中へ
08. やりたい事をやりたい
1995年ともリンクする散りばめられた社会的メッセージと多様な音楽性
日本のファンク・ロックシーンで独自の地位を築いてきたFLYING KIDSが新たな方向性を模索した意欲作。それまでファンキーなサウンドを特徴としてきた彼らは、本作でポップスへのシフトを試み、その結果、新しいリスナー層を開拓することに成功した。
この9作目はタイトル曲「HOME TOWN」から始まり、浜崎貴司の力強いヴォーカルと緻密なコーラスワークが際立つ1曲となっている。町の殺伐とした光景を描きながら、その状況を打破しようとするメッセージ性が込められており、社会派バンドとしてのFLYING KIDSらしさが健在だ。続く先行シングル「暗闇でキッス~Kiss in the darkness~」では、別れた恋人への後悔と復縁への願望を爽やかなポップ・サウンドで表現。アクを抑えたアレンジはライトリスナーにも親しみやすく仕上げられており、この楽曲はバンドとして新しい方向性への第一歩ともいえる。
文/油納将志

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