2025年1月号|特集 YENレーベル
⑲小池玉緒『Tamao - Yen Years Selection』|YEN名盤19選
レビュー
2025.1.31
小池玉緒
『Tamao - Yen Years Selection』
2024年11月3日アナログ発売/YENレーベル全曲集『TAMAO - Complete Yen Years』2024年12月25日配信
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SIDE A
01.鏡の中の十月
02.Automne Dans Un Miroir
03.三国志ラヴ・テーマ
04.夢見る約束/細野晴臣 (feat. 小池玉緒)
05.SEXANOVA
SIDE B
01.RUNNIN’ AWAY
02.カナリヤ
03.鏡の中の十月 (Remix Version)
04.魔海サルガッソウ/太田螢一 (feat. 小池玉緒)
05.秘境の大瀑布/太田螢一 (feat. 小池玉緒)
06.深海S・O・S/太田螢一 (feat. 小池玉緒)
ずっと多くの作品をリアルタイムで発表し続けていたら……
小池玉緒がもし今でも活動をしていたら……ということは時々、ふと思う。元々モデルだったから華もあるし、1982年、カネボウ化粧品のCM(ハウンド・ドッグ「浮気な、パレット・キャット」がCMソングだった)に出演していた時の、その挑発的でキュートな表情は鮮烈だった。筆者はそのCMで初めて小池のことを知ったひとりだが、その後、NHKのテレビ『人形劇 三国志』で使用された細野晴臣による「三国志メイン・テーマ」のB面曲(ヴォーカル・ヴァージョン「三国志ラヴ・テーマ」)の女性シンガーがまさに彼女だと知った時には“この人は音楽もやるのか(歌も歌えるのか)”とたいそう驚いたものだ。
のちにdip in the poolを結成する同世代の甲田益也子もそうだが、小池はニュー・ウェイヴの中でもヨーロピアン・タッチを持った都会的で大人っぽくて洒落た側面を伝えてくれる存在だった。だから、「三国志……」の流れそのままにアルファ/YENから「鏡の中の十月」で’83年にシングル・デビューしたのはとても自然で当然のことのように感じていた。それだけに、結局「小池玉緒」名義で当時アルバムの1枚も出さないまま引退してしまったのは本当に残念でならなかったし(’92年に伊島タマオ名義で中西俊夫とナチュラル・カラミティらが制作に関わった『DUSK 'TIL DAWN』をFILE RECORDSから発表。とてもいいアルバムだった)、YMO云々関係なく、ニュー・ウェイヴの時代を生きた女性アクトとして今なら彼女はどういう表現をしただろうか?と想像してしまうのである。
文/岡村詩野

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