2025年1月号|特集 YENレーベル
【Part3】日向大介が語るインテリア
インタビュー
2025.1.30
インタビュー・文/柴崎祐二 写真/山本マオ

(【Part2】からの続き)
日本は才能や発想を国内マーケットの内側に囲っているうちに、世界の標準からズレていった
―― セカンド・アルバムの『デザイン』は、’87年にウィンダム・ヒルからリリースされました。ライナーノーツに掲載されている機材リストやイメージ図を見ると、相当入念なレコーディング作業だったのが伝わってきます。
日向大介 自分で開発した機材を持ち込んで色々試しました。バークリーの後LAのスタジオで仕事していた時代に、知り合いのエンジニアのボブ・ウォールデンと一緒になって、360度の指向性を持ったマイクのサウンドをシンセサイザー等でも電気的に再現できる「イメージャー」という機材のプロトタイプを作ったんですが、それの完成版をこのセカンド・アルバムの録音の時にサンフランシスコのスタジオへ持ち込んだんです。

インテリアズ
『Design』
1987年7月20日発売
―― 実際にヘッドホンで聴くと、立体感がグッと増しているように感じます。
日向大介 そうでしょう。
―― 作曲面では、ファーストと同じく即興的な要素を多く取り入れているんでしょうか?
日向大介 そうですね。ある程度モチーフを作っていって、現地で即興を織り交ぜながら録っていきました。

●日向大介 (ひなた・だいすけ)
音楽プロデューサー、作曲家、キーボーディスト、シンセシスト、シンセサイザープログラマー、レコーディング・エンジニア、スタジオ設計者。1956年7月2日生まれ、東京出身。バークリー音楽院で学んだ後、インテリアを結成し、アルバム『Interior』(’82年)、『Design』(’87年)を発表。90年代にはCAGNETを率いて『ロングバケーション』(’96年)など数々のドラマのサウンドトラックを手掛ける。また、松たか子のデビュー曲「明日、春が来たら」(’97年)のプロデュースや小室哲哉との共演など、多岐にわたって活動。現在は、アメリカのカリフォルニアに構えているレコーディングスタジオ「Variable Speed Audio STUDIO」代表取締役。レコードレーベル「hyperdisc」のオーナー。
https://www.daisukehinata.com/
https://www.youtube.com/@encountertokyo









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【Part2】日向大介が語るインテリア
インタビュー
2025.1.23