2025年1月号|特集 YENレーベル
⑪太田螢一『太田螢一の人外大魔境』|YEN名盤19選
レビュー
2025.1.21

太田螢一
『太田螢一の人外大魔境』
1983年8月24日発売
01. 人外大魔境
02. 魔海サルガッソウ
03. ピグミー
04. 黒き絨氈
05. 謎の大洞窟
06. ファラオの呪い
07. 畸獣楽園 Deza Barimo
08. 極北の怪異
09. 水棲人
10. エピオルニス
11. 秘境の大瀑布
12. 深海S・O・S
13. 海底火山
14. 西安の子供市場
15. 密林快男児
演劇のように場面が展開していく、目眩を起こしそうな“変態”アルバム
本作を聴くと、ゲルニカのグループとしてのヴィジョンに大きく関わっていたのは、この太田螢一だったのではないか、ということに気付かされる。もちろん、プロコフィエフや伊福部昭のような現代音楽へのアプローチを取り入れて複雑怪奇な曲を作っていたのは上野耕路だし、本質的に歌唱力のある戸川純の表現力が際立っていたのは事実だが、戦前戦後の大衆歌謡や唱歌のアングルから、ポップスのフォルムに収まらない奇妙な構造を持つ歌詞を担当していた太田の強烈な言語感と美学があればこそ、ゲルニカの世界線は妖しく成立していた。
文/岡村詩野









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