2025年1月号|特集 YENレーベル
⑤ゲルニカ『改造への躍動 ~特別拡大版~』|YEN名盤19選
レビュー
2025.1.10
ゲルニカ
『改造への躍動 ~特別拡大版~』
1982年6月21日発売(初出)|2016年12年21日発売(特別拡大版)
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01.ブレヘメン(2016 Remaster)
02.カフェ・ド・サヰコ(2016 Remaster)
03.工場見學(2016 Remaster)
04.夢の山嶽地帯(2016 Remaster)
05.動力の姫(2016 Remaster)
06.落日(2016 Remaster)
07.復興の唄(2016 Remaster)
08.潜水艦(2016 Remaster)
09.大油田交響楽(2016 Remaster)
10.スケエテヰング・リンク(2016 Remaster)
11.曙(2016 Remaster)
12.銀輪は唄う(2016 Remaster)
13.マロニエ読本(2016 Remaster)
14.夢の端々(2016 Remaster)
15.マロニエ読本(Remix Version - 2016 Remaster)
16.工場見學(オリジナル・カラオケ - 2016 Remaster)
17.銀輪は唄う(オリジナル・カラオケ - 2016 Remaster)
18.マロニエ読本(オリジナル・カラオケ - 2016 Remaster)
19.夢の端々(オリジナル・カラオケ - 2016 Remaster)
見事な「違和感という名の思想」を放つ作品
後にも先にもこんなグループ、他にない。戸川純、上野耕路、太田螢一によって’81年に結成されたゲルニカは、ある種の演劇集団のようであり、アート集団のようであり、革命家集団のようでもあり……でもどうしようもなく“歌”でしかない、聴き方によっては合唱団ですらある、という本当に不思議な存在だ。手法的にはパンクやニュー・ウェイヴといったカウンター・カルチャーの影響が大きかったのは間違いないだろうし、でも一方で李香蘭のような戦前の大衆歌を電子音楽で再定義するというコンセプトも見事に噛み砕いているが、戸川と上野、太田が出会って僅か2年程度でリリースされた本作は、ファースト・アルバムとは思えないくらいに見事な「違和感という名の思想」を放つ作品になっている。
文/岡村詩野
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