2024年10月号|特集 和ジャズ
㉑細川綾子『ミスター・ワンダフル』|渡辺康蔵(ジャズメガネ)が選ぶ「和ジャズ」名盤22
レビュー
2024.10.30
文/渡辺康蔵(ジャズメガネ)
細川綾子
『ミスター・ワンダフル』
1977年6月9日、10日録音(TBM-3008)
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1. ラップ・ユア・トラブルズ・イン・ドリーム
2. ミスティ
3. 我が恋はここに
4. 愚かなりし我が心
5. 明日に架ける橋
6. ホエン・ユー・スマイル
7. ミスター・ワンダフル
8. フィール・ライク・メイキン・ラヴ
9. ザ・レイディ・イズ・ア・トランプ
横内章次がお洒落なアレンジを行い、山本剛、西條孝之介など実力派がサポートした人気盤
細川綾子は1938年生まれ。ジャズが大好きで、14歳からプロ入りしていたが、1960年にアメリカ人と結婚して渡米、本場でジャズ歌手になってしまった。1965年からアール・ハインズ楽団の専属歌手で活躍していたので、日本での知名度は低く、むしろアメリカ、特に西海岸での方が知名度は高い。そんな細川を39歳の時にデビューをさせたのがTBMの藤井プロデューサー。実力があれば、録音の機会を与える信念の証だ。
●渡辺康蔵 (わたなべ・こうぞう)
ジャズ・プロデューサー、ミュージシャン、作家。早稲田大学モダンジャズ研究会、日本コロムビアを経て、ソニーミュージックで日野皓正、ケイコ・リー等のプロデューサーとして活動。’22年よりフリーランス。山本剛トリオや山下久美子をプロデュース。また、吾妻光良&ザ・スウィンギン・バッパーズのサックスを結成当初より担当。著書にミステリー短編集『ジャズ・エチカ〜ジャズメガネの事件簿』(彩流社)がある。
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