2024年10月号|特集 和ジャズ

⑩中村照夫グループ『ユニコーン』|渡辺康蔵(ジャズメガネ)が選ぶ「和ジャズ」名盤22

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レビュー

2024.10.15

文/渡辺康蔵(ジャズメガネ)


中村照夫グループ
『ユニコーン』

1973年5月18日、6月8日録音(TBM-18)


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1. ユニコーン・レディ
2. アンダスタンディング
3. サム・アザー・ブルース
4. ウマ・ビー・ミー
5. ニュー・ムーン
6. デリックス・ダンス


後にクラブ・ミュージックとして愛されるようになったグルーヴィーな人気盤

 中村照夫の名前を私が知ったのはかなり古い。1971年、当時の東芝音工エクスプレス・レーベルから出た『日輪(The Sun)』というアルバムの広告が「スイングジャーナル」誌に出ていて、そこにメンバーのチック・コリア(p)、スティーヴ・グロスマン(ts)らと共に「監修 中村照夫」と記載されていたからだ。監修の意味は良く分からなかったが、当時アメリカを代表する若手ジャズメンと共に名前が記載されるのは凄いことだなぁ、と思っていた。



●渡辺康蔵 (わたなべ・こうぞう)
ジャズ・プロデューサー、ミュージシャン、作家。早稲田大学モダンジャズ研究会、日本コロムビアを経て、ソニーミュージックで日野皓正、ケイコ・リー等のプロデューサーとして活動。’22年よりフリーランス。山本剛トリオや山下久美子をプロデュース。また、吾妻光良&ザ・スウィンギン・バッパーズのサックスを結成当初より担当。著書にミステリー短編集『ジャズ・エチカ〜ジャズメガネの事件簿』(彩流社)がある。

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