2024年10月号|特集 和ジャズ

⑧今田勝ソロ/トリオ『ポピー』|渡辺康蔵(ジャズメガネ)が選ぶ「和ジャズ」名盤22

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レビュー

2024.10.10

文/渡辺康蔵(ジャズメガネ)


今田勝ソロ/トリオ
『ポピー』

1973年1月25日、26日録音(TBM-14)


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1. ミスティ
2. サニーが憂鬱になったとき
3. レフト・アローン
4. ポルカ・ドッツ・アンド・ムーンビームス
5. 海藻
6. ポピー
7. アセント


繊細で気品のある紳士的なプレイが世に知られるようになったエレガントなピアニスト

 今田勝はTBMにとって、創成期の一押しアーティスト。峰厚介の『峰』と同時に第一回発売された『ナウ!!』は品番もTBM-2だ。ここではカルテットで割とゴリゴリのジャズをやっていたが、その後、戸谷重子の歌伴で彼女のアルバムに参加したり、このソロ&トリオ・アルバムを発表したりで、繊細で気品のある紳士的なプレイが世に知られるようになった。



●渡辺康蔵 (わたなべ・こうぞう)
ジャズ・プロデューサー、ミュージシャン、作家。早稲田大学モダンジャズ研究会、日本コロムビアを経て、ソニーミュージックで日野皓正、ケイコ・リー等のプロデューサーとして活動。’22年よりフリーランス。山本剛トリオや山下久美子をプロデュース。また、吾妻光良&ザ・スウィンギン・バッパーズのサックスを結成当初より担当。著書にミステリー短編集『ジャズ・エチカ〜ジャズメガネの事件簿』(彩流社)がある。

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