連載|伊波真人のシティポップ短歌

今月のお題「Sing Like Talking / Togetherness」

2024.9.17

今月のお題

Sing Like Talking/ Togetherness1994年


80年代末にデビューした佐藤竹善、藤田千章、西村智彦の3人組は、AOR、R&B、ウェストコースト・ロックなどを取り入れたグループ。ブレイクしたのが90年代に入ってからなので、90年代正統派シティポップの雄と言ってもいいだろう。本作は初のアルバムチャート1位に輝いた『ENCOUNTER』に続き、再び1位を獲得した。13 CATSやラリー・ファーガソンを共同プロデューサーとして迎え、LAレコーディングを敢行。「Standing」や「Joy」といったシングルも話題になった。エモーションズがコーラス参加した「風に抱かれて」など名曲が揃う彼らの代表作の一枚だ。

ローソクの火がゆらめいたこの胸の 揺れを映しているかのごとくローソクの火がゆらめいたこの胸の 揺れを映しているかのごとく



伊波真人(いなみ・まさと)

歌人。1984年、群馬県高崎市生まれ。早稲田大学在学中に短歌の創作をはじめる。2013年、「冬の星図」により角川短歌賞受賞。雑誌、新聞を中心に短歌、エッセイ、コラムなどを寄稿。ポップスの作詞家としても活動中。ラジオ、トークイベントへの出演なども行う。音楽への親しみが深く、特にシティポップ、AORの愛好家として知られる。著書に、歌集『ナイトフライト』などがある。